回収率を上げる思考~舟猫の方程式
私には、長年提唱し続けている考えがあります。
それは──「回収率を『総払戻額÷総購入額』で計算している限り、回収率は上がりにくい」というものです。
多くの人がこの計算方法で成果を上げていることもあって、この説はなかなか受け入れられませんでした。
それでも、私はこの考えを変えるつもりはありません。
なぜなら、この計算方法では、回収率がどの要素によってその結果になったのかが見えてこないからです。
それこそが、私が長年このテーマにこだわってきた理由なのです──
回収率の常識を疑うとき
──少し学者ぶった始まりになりましたが、ここからはもう少し肩の力を抜いてお話ししましょう。
私たちが愛してやまないボートレースは、れっきとしたギャンブルです。
そして、ギャンブラーなら誰もが、少し俗っぽく言えば──「どれだけ儲けたか」を意識し、その“儲け具合”を数字にしたものこそが「回収率」です。
そこで今回は、その回収率という数字の裏側を少し掘り下げてみようと思います。
この記事を最後まで読んでいただければ、回収率の仕組みがより立体的に見え、今後どのように立ち回れば目標を達成できるのか──そのヒントをつかんでいただけるはずです。
どうぞ最後までお付き合いください。
ボートレースにおける回収率の本質
先ほどお話ししたように、回収率を「総払戻額 ÷ 総購入額」で計算していては、なぜそのような数値になったのかが見えてきません。
たとえば、ある期間を振り返って回収率が90%だった人がいたとしましょう。
もしその人が「次こそは100%を超えたい」と考えたとき、今の計算式をもとにすれば──「払戻額を増やそう」と考えてしまいがちです。
けれども、ボートレースは的中しなければ1円も戻ってこない世界。
そのため、払戻額を意識するあまり、「的中」そのものに執着するのは非常に危うい思考だといえます。
そこで──その意識を和らげる回収率の捉え方をご紹介しましょう。
“結果を分解して見える化する”。そんな発想から生まれた、名付けて「舟猫の方程式」です。
舟猫が提案する新しい視点
少し複雑な計算式に見えるかもしれませんが、実際に使うのは“掛け算”と“割り算”だけ。一見難しそうに感じても、構造はとてもシンプルです。
もちろん、この方程式で求められる回収率の値は、従来の方法とまったく同じになります。
ただし──「なぜその数値になったのか」まで見えるというのが最大の特徴です。
舟猫の方程式は、
的中数・総点数・総払戻額・レース数・総購入額
この5つの要素から構成されています。
つまり、これらはすべて回収率を改善するうえで欠かせない要素ということになります。
そしてこの方程式には──これらの要素とどう向き合うべきかを示す、もう一つの秘密が隠されているのです。
式に隠された“記号の意味”
もう一度、舟猫の方程式を見てみましょう。
ここで注目してほしいのは、5つの要素のすぐ前についた記号です。
「(」が付いているものは便宜上「×」に置き換えるとして、それぞれの要素の前には「×」と「÷」の記号があります。
では、その記号ごとに要素をグループ分けしてみましょう。
「×」が付いているのは「的中数」「総払戻額」「総購入額」の3つ。
一方で、「÷」が付いているのは「総点数」と「レース数」の2つです。
実は、このようにグループ分けしたのには、深い理由があります。
ここからは、その意味を一つずつ紐解いていきましょう。
「×」と「÷」が示す方向性
結論から言うと──「×」が付いた要素は回収率にプラスの影響を、「÷」が付いた要素はマイナスの影響を及ぼすようにグループ分けされています。
言い換えれば、「×」の要素は数値を押し上げ、「÷」の要素は押し下げる──この関係を意識することで、回収率をより効率的に改善できるのです。
まず、「×」のグループには「的中数」「総払戻額」、そして「総購入額」が含まれています。
「的中数」や「総払戻額」を増やしたい、というのは誰もが自然に思いつく方向性でしょう。
一方、「÷」のグループには「総点数」と「レース数」が属しています。
実は、この2つこそが、気づかぬうちに回収率を下げる方向へ作用しているのです。
改善の鍵は「÷グループ」にあり
確かに「×」の要素を増やすことは、皆さんも理想的に感じると思います。
ただ、「的中数」や「総払戻額」を上げるには、前提として予想精度を高めるしかなく、簡単なことではありませんよね。
その一方で、「÷」グループに属する要素──「総点数」と「レース数」は、ご自身の意思で調整できる部分なのです。
つまり、“自分で変えられる余地”がここにあるということになります。
回収率を高めるためには、うまくレースを選び、適切な点数でそのレースに挑むことが──改善のカギだと分かります。
「減らす勇気」を持つことが、回収率を安定させる第一歩と言えるでしょう。
バランスを崩さないための視点
ここで、「×」グループに含まれていた「総購入額」にも少し触れておきます。
「舟猫の方程式」に登場する「総購入額」を含む5つの要素は、それぞれが“良い方向に伸ばす・悪い方向を削ぐ”という考え方のもとに組み込まれています。
つまり、どれか一つの要素だけに注力しても、回収率はうまく改善しないということになります。
たとえば、「÷」グループの「総点数」を減らしても、「×」グループの「的中数」まで大幅に減ってしまっては意味がありません。
同じように、「×」グループの「総購入額」だけを増やしたとしても、他の要素とのバランスが崩れれば、回収率がかえって悪化してしまうこともあります。
舟猫の方程式で原因も可視化
ここまで話してきた「舟猫の方程式」ですが、実際にはもう少しシンプルに考えることもできます。
たとえば、ある期間の回収率が良かったとき。
それは「×」が付いた要素がうまく作用したか、あるいは「÷」の要素の影響をうまく抑えられた、もしくはその両方がバランスよく噛み合った結果だと考えられます。
逆に、思うような結果が出なかったときはどうでしょう。
それは「×」グループの要素が期待どおりに働かなかったか、「÷」グループの要素が強く影響してしまった、あるいはその両方──そんなパターンが見えてきます。
このように活用すれば、良くても悪くても、「何がどう影響したのか」を数字で可視化できるのです。
方程式に隠されたもう一つの秘密
「舟猫の方程式」には、実はもう一つ隠された秘密があります。
上の画像では、あえて3段に分けて表していますが、ここではその1段目と2段目に注目してください。
実は、1段目は「確率」に関する計算を、2段目は「払戻額」に関する計算をそれぞれ表しています。
1段目と2段目の計算式をそれぞれ突き詰めていくと──
上段は「1点あたりの的中率」、下段は「1点あたりの平均払戻額」を求める式になっており、それらを掛け算することで回収率が導き出される仕組みになっています。
つまり、この方程式は「期待値の計算法」を取り入れ、“確率”と“払戻額”というふたつの値のバランスを可視化できるように作られているのです。
回収率を超えて、期待値の世界へ
このように、「舟猫の方程式」は回収率を“可視化”し、改善のポイントを明確にして、数字の背景を読み解けるようにするための仕組みです。
そして、そこに“期待値”の考え方を加えることで、「確率」と「払戻額」の関係をより深く意識できるようになります。
今、思うように回収率が伸びないと感じているなら──一度、自分の投票パターンを見直してみてください。
きっとその中に、次の一手のヒントが隠れているはずです。